日本のガンダムファンにとって、今回の発表は単なる新作アニメの告知ではない。『機動戦士ガンダムRG XARX-ZERO(アレックス ゼロ)』が2027年に展開され、ゲームと同じ世界を異なる時代から描く新企画が本格的に始動する。監督・シリーズ構成は神山健治、主人公アズミ・レイ役は大塚剛央。主人公機「ガンダムZERO」の商品化も同時に動き出した。

いま何が起きているのか
新作『機動戦士ガンダムRG XARX-ZERO』は、2026年6月に発表されたゲーム『ガンダム ローグオービット』と世界観を共有するアニメ作品だ。両作品を横断する企画は「RGプロジェクト」とされ、アニメとゲームが同じ歴史の中で、それぞれ別の時代と立場を描く。
ファミ通の発表記事によると、アニメは2027年に展開予定。主人公は月面で目を覚ます少年アズミ・レイで、大塚剛央が声を担当する。監督とシリーズ構成を神山健治、科学的な世界設定の監修を円城塔が担う。
最大の特徴は、既存の「宇宙世紀」をそのまま延長するのではなく、新しい世界線からガンダムそのものの存在理由を組み立て直している点だ。長年のシリーズを知る視聴者にとっても、過去作の前提知識だけでは先を読みにくい構成になる。
物語を理解するための背景
舞台となる世界では、太陽系外から現れた恒星間航行可能物体によって、人類は重力制御、超光速通信、イメージを物質化する「マテリアライズ」という三つの技術を得た。これにより文明は急速に発展し、人類の活動圏は太陽系全域へ広がる。
しかし、その物体は発見から10年を待たず暴走し、攻撃的に自己増殖する未知の存在を生み出した。人類はそれを「アポカリプス」と重ねて認識するようになり、わずか3か月の攻防の末、地球を放棄する事態に追い込まれる。その年が新しい紀年法「A.A.」の元年となった。

物語の中心となるのは、その45年後にあたるA.A.45年。月や宇宙コロニーで生まれ、アポカリプスの存在を日常の一部として受け入れて育った世代の時代に、アズミ・レイが月面で目を覚ます。従来の国家間戦争を軸にした構図とは異なり、人類そのものが未知の生態系とどう向き合うかが大きな背景になる。
今回新たに分かったこと
今回の情報公開で、主人公機「ガンダムZERO」とアズミ・レイを描いたビジュアル、映像、場面カットが公開された。さらに、アニメだけで完結する企画ではなく、ゲーム側の物語と約100年の時間差を持たせる設計も明らかになった。
アニメはゲームより約100年前を描き、その世界で後世につながる「起点」を示す。一方、ゲームではアニメで積み重ねられた出来事の先の時代にプレイヤーが入り、自ら選択する仕組みになる。同じ出来事を別媒体で繰り返すのではなく、二つを合わせることで一つの長い歴史が見える設計だ。

作品発表と同時に商品展開も始まった。商品化情報では、「HG 1/144 ガンダムZERO」の発売が決定。ガンダムZEROは対アポカリプス用の最新鋭実験機で、「ガンダムタイプ」と呼ばれる新世代モビルスーツと説明されている。発売日と価格は未定で、完成品フィギュアでも商品化が予定されている。
ファンやシリーズにとって何を意味するのか
今回の企画は、映像作品を見た後に関連ゲームを遊ぶという従来型の連動より踏み込んでいる。アニメを見た人は世界がどう生まれたかを知り、ゲームを遊ぶ人はその約100年後に残された結果の中へ入る。片方だけでも物語を体験できる一方、両方に触れることで歴史の因果関係が見えやすくなる構造だ。
日本ではアニメ本編だけでなく、ガンプラや完成品フィギュアを含めた商品展開もシリーズ人気を支えてきた。今回は映像公開とほぼ同時に主人公機の立体化が明らかになったため、作品開始前から機体設定やデザインを複数の形で追える。
制作陣にも特徴がある。神山健治が監督とシリーズ構成を兼任し、円城塔が科学的な設定面を監修することで、「なぜこの世界でガンダムが必要なのか」という根本から新しい設定を構築している。既存シリーズへの単純な接続ではなく、未知の敵、人類の地球放棄、新しい紀年法まで含めて世界そのものを再設計した新作となる。
まだ分かっていないこと
2027年に展開されることは発表されたが、具体的な放送開始日、配信形態、話数は公表されていない。劇場上映を含む展開の有無についても、今回確認できた発表では明示されていない。
また、アズミ・レイ以外の主要人物や、アポカリプスの正体、ガンダムZEROが開発された詳しい経緯も未公開だ。ゲームとの約100年の時間差が物語上どのようにつながるのかについても、現時点で示されているのは基本構造までとなっている。
「HG 1/144 ガンダムZERO」などの商品についても発売日と価格は未定。アニメ本編と商品展開がどの時期に連動するかは、今後の正式発表を待つ必要がある。
よくある質問
新作ガンダムの正式タイトルは?
『機動戦士ガンダムRG XARX-ZERO(アレックス ゼロ)』。2027年に展開予定の新作アニメーション作品だ。
新作ガンダムは宇宙世紀の物語?
今回公開された設定では、宇宙世紀とは異なる新しい世界線として構築されている。
主人公は誰?
主人公はアズミ・レイ。A.A.45年の月面で目を覚ます少年で、声を大塚剛央が担当する。
監督は誰が担当する?
監督とシリーズ構成は神山健治。科学的な世界設定の監修には円城塔が参加している。
ゲームとの関係は?
『ガンダム ローグオービット』と同一世界を共有する。アニメはゲームの約100年前を描き、二つの作品で一つの歴史を異なる時代から描く構成だ。
ガンダムZEROのガンプラは発売される?
「HG 1/144 ガンダムZERO」の商品化が決定している。発売日と価格は未定で、ほかの完成品フィギュアシリーズでも展開が予定されている。